北ア・槍ヶ岳中崎尾根~上高地(その1) 2012.5

新穂高温泉のトイレの軒下でおでん屋の開店です
3日昼過ぎのあずさとタクシーを乗り継いで、ここまでやってきました。霧雨が降っています(午前中の東京は本降りの雨でした)
まれにトイレに用事のある人が来ましたが、やまづと酒場の脇を通ってのご入場でした。ごめんね
あしたは天気になりますように

滝谷避難小屋の前で休憩です。前方に青空が
早朝、霧雨の残る出発でしたが、穂高平あたりで青空が広がって、わぁーっと歓声をあげました。だけど・・・
午前中は曇って小雨が降ったり、青空が覗いたりの繰り返しでした。擬似好天というものだったらしい
このもっと手前で、街中の公園を歩くような軽装の若者が追いついてきて、槍ヶ岳まであとどのくらいでしょう、なんて・・・わおーっ
その格好じゃあ登れないよと、しばらくお話し。どんな情報で来ちゃうのかなあ、最短コースというのは知っていたみたい

みんな自分に都合の良い情報しか集めないからなあ、もちろん我々もそうです。またガスって小雨が降り薄暗くなりましたが・・・
でも、明日こそは晴れるぞ

槍平小屋に到着です
何年か前の正月に、対岸の沢筋から雪崩が飛んできて、ということがありました。あの沢からここまで飛んで来るのか

雪崩が飛んで来たという沢の脇の小尾根に取り付いて、中崎尾根上を目指しました。急な登りです
真ん中あたりまで登ったところで、雨の粒が少し大きくなって、その後は小雨が降り続きました

中崎尾根上までもう少しです。結構辛い登りだったね
がんばりました

尾根上でひと休みして、これから中崎尾根を辿ります
登ったり下ったり、緩やかに尾根が続いていました

広い尾根を辿って、もうここらへんでいいんじゃあないの、疲れたよ。ここにしよっ
この先は尾根が少し痩せてくるようです

とりあえず、到着ビールで一息いれて、さて時間もあることだし、城壁を作ろうか
このときは風も弱く、半分お遊びのつもりでした
(このころ白馬岳では大変なことが起こっていたようです)

あれ、どうしたの。お疲れのようですね
力持ちだから、一番重い荷物を背負わされちゃったのね

城壁の完成です。がんばりました

設計図どおり、テントがぴったり収まりました

夕方から雨がみぞれに変わり、それから雪になりました。夜には風もでてゴウゴウと木々を揺らしていました
城壁を作っていてよかったです


夜飯は韓国餅入りのキムチ鍋です。うどんも入れたんだっけ。酒持ち担当と酒飲み担当のザックからビールと酒がゴロゴロ
少し荷物の重量チェックをしないといけないな
とにかく、明日の登りもきついんだから、重い物は全部飲んでいくぞ。疲れました、おやすみ
北ア・槍ヶ岳中崎尾根~上高地(その2) 2012.5

少し荒れた天気の夜が明けました。テントの外に置いたザックが寒々と雪を被っていました
昨夕のミゾレまじりの天気、テントの外張りがへばりついてテント内が酸素不足になったのか、コンロの火の色が変わって炎もチラチラ
おおおっ、酸欠じゃあないか、という場面もあった夜が明けて

テント城壁の真上の空は青く晴れ渡っていました。ただ風の音がゴウゴウと唸っています
これから向かう槍ヶ岳の稜線も雲に覆われています

さあ、行こう

中崎尾根の左手に見える山々は、山頂まで晴れていました。抜戸岳とか大ノマ岳とかが見えているのだろうか
こういう景色が見えると気持ちが高ぶります

中崎尾根はゆるゆると稜線につながって

小さく登ったり下りたりしながら、徐々に高度を上げて行きます

風の音はしているものの、この尾根には風はあたりません。日差しもあって気持ちもゆったり
ただ稜線の雲の動きは速いようです

ちょっと長い登りにかかって・・ううっ、どうした、飲み過ぎか
いえいえ
あそこまで頑張れ

ここでちょっと休もう、荷物もちょっと入れ替えるぞ
大体なあ、男どもに比べて酒が多すぎる

槍平を振り返ると谷にガスがかかっていました
飛騨沢を詰めて槍ヶ岳を目指す登山者の姿が、ゴマ粒のように小さく見えています

このあたりから、少し風に当たるようになりました
白い雪面に光がさっと流れて、とても綺麗です

あの稜線まで、頑張ろう

岩場の下をトラバースして、稜線の鞍部を目指します

一歩一歩踏ん張って、頑張りました
谷底を見下ろすと、まるですり鉢の上に立っているみたい

稜線まで最後の急登です。ピッケルをしっかり雪にくい込ませて、一歩一歩足を蹴り込んで

稜線着、強い風が吹き付けてきます

風が強いのて、休んでられません
よし行くぞ
北ア・槍ヶ岳中崎尾根~上高地(その3) 2012.5

あっ、一瞬ガスが切れて槍ヶ岳が
すぐにガスに隠れてしまいましたが、天気は良い方に向かっているようです

風に抗いながら槍ヶ岳へ一歩一歩

ときどき、ガスに霞んだ槍が見えるようになりました。そして近づいてきました

槍の肩に登る急な斜面が見えてきました
この稜線に突き上げた斜面よりも、急な斜面に見えます。どうなんだろう

だんだんと、ガスが切れて、槍の山頂の見えることが多くなってきたようです
このまま晴れておくれよ

そして、ガスの急斜面に入りました
ここを登り切れば槍の肩にある槍岳山荘のはずです

手をつくような急斜面になりました。そして先が見えない
結構不安、どこまで続くのだろう

一歩一歩慎重に足を蹴り込んで
岩の黒い影が見えてきました。もう槍岳山荘は近いんじゃあないか

そして、傾斜が緩んで・・・目の前に槍の穂先が
わおおおっ
そしてまた強烈な風が

小屋の前は風の通り道、足を踏ん張っていないと立ってられません
誰か(うちのメンバーじゃあないよね)の大きなザックが風に飛ばされてゴロゴロ転がっていきました
小屋の陰に避難して、さてどうしようか。風は槍の穂先の向こう側から吹いているので、こちら側の岩場に取り付いてしまえば、強い風は避けられそうです

そして青空が空いっぱいに広がってきました

よし、我々も行こう

小屋に入ってのんびりするメンバーを残して、3人で登ります
強風の通り道は身体を倒して通り抜け、岩場に取り付きました。岩場の根っこに辿り着くとほとんど風はありませんでした

慎重に斜面を登りました

山頂直下のハシゴを登って

今年も山頂に鯉のぼりがはためきました
ヤッホー

おーい、こっちが見えるかあ
山頂は案外穏やかであまり風もありません

槍の穂先から戻ったころには、風が大分弱くなっていました
小屋で買ったバンダナをひろげて

槍沢を下ります
今日は横尾まで下りてテントを張るつもりでしたが・・・

槍沢を下り始めて、急に前方に黒雲が
そして大粒の雹、そして頭の上でカミナリがはじけて
こわい

その後も、ときどき雨とカミナリになぅて、小屋に泊まろうよう・・・ということで槍沢ロッジでぬくぬく
夕方からは雨とカミナリがいちだんと強くなって、テントだったら大変だったねえ

下山の日も天気が悪く、河童橋では土砂降りの雨になりました。山行の3日間、あんまり天気は良くなかったのだけど、槍の穂先に登ったわずかな時間は青空に恵まれて
このあと、温泉でこの悪天によって多くの登山者が亡くなったことを知りました
我々は幸運だっただけかもしれません