
8時前の富士山スカイラインゲートには、すでに10台ほどの車が列になっていた。ちょうど8時にゲートが開かれ、続々と車が入っていく。30分ほどで五合目駐車場に到着する。駐車場には仮設トイレが5基ほど設置されていた。準備を済ませ9時ごろには出発。今回はなるべくペースを上げるためトレランシューズでスタートした。
同時刻に出発した他の登山者の多くはバックカントリーの装備だったが、我々は比較的軽装だったこともあり、次々と追い抜きながら順調に高度を上げていく。8合目あたりから完全に雪へと変わったため、ここで冬靴アイゼンに換装。ここからは浅間大社に向かって、広い沢筋を詰め上がっていく。
3,300mを越えたあたりから、空気の薄さ、あるいは寝不足のせいか足取りが重くなった。立ち止まって休憩がてら振り返ると、すぐ下には広大な雲海が広がっており、その光景に心だけは癒される。浅間大社の手前では雪がやや硬くなり、傾斜も強まったがなんとか浅間大社まで辿りついく。稜線は想像していたほど風が強くない。お鉢の淵から中を覗き込むと、隅々まで見渡すことができた。雪訓によさそうな斜面や、アイスクライミングができそうな氷柱も確認できた。そこから残り50mほどの登りを経て、ついに剣ヶ峰へ登頂。写真撮影を終え、下山を開始する。
昼食は浅間大社まで戻ってからとる予定だったが、空腹に耐え切れず、山頂直下の登山道脇にある風を凌げる場所で食べることにした。持参したエアマットを広げて座り込みランチタイム。空腹を満たしたところで、本格的な下山に入る。浅間大社より下は予想通り雪が緩んでいたため、アイゼングリゼードで一気にスピードを上げた。上部からの落石に注意し、夏道から離れすぎないよう気をつけながら、沢筋をさくさくと下っていく。雲海に向かって真正面に飛び込んでいくような感覚は気持ちがいい。
雪が切れた箇所でトレランシューズに履き替えたが、どうやら一つ沢を間違えてしまったらしく、少し歩くとまた雪のある沢筋にぶつかってしまった。さすがにトレランシューズで雪面を渡るのは難しそうだ。雪のない尾根筋を下り、雪が切れたところでトラバースすればいいと考えたが、そのルートも意外に足場が悪かった。結局、泣く泣く再び冬靴とアイゼンを装着し直し沢筋を下る。気づけばガスに巻かれていたが夏道に合流。あとは駐車場を目指し、無心で足を動かし続けた。













