和賀・大鷲倉沢~和賀岳~辰巳又沢(その1) 2011.8

朝の6時前に盛岡駅到着予定の高速夜行バスなのに・・・。ときどき目が覚めて渋滞にはまっているな、とは思ったけど・・・
朝の5時を過ぎてから、ナスコウゲンSAで休憩をとるって・・・ナスって栃木県のあの那須なの、なんてこった
結局、盛岡到着は夕方の5時でした。でも、気を取り直して行くぞ。昔の山仲間の車に送られて夜の登山です。昼間寝たからいいか

高下登山口に着いたときはもう真っ暗、動物の気配なんかを感じてなかなかスリリングな夜の山道でした
今夜は和賀川徒渉点泊まりです。さっそく手作りソーセージを焼いてビールをゴクゴク。晩飯は黒ゴマ担々麺

出来上がりです。どうだ

おそ寝早起き、いつもの早寝おそ起きのやまづととは違います。甘い飲み物とささやかな焚き火、それから雑炊を食べて、さあ行こうか
今日は和賀川本流を下って支流の大鷲倉沢を遡ります

和賀川は小さなゴルジュの続く沢でした。今日は水の量も多くはないので、すんなり大鷲倉沢まで下りられるかな

小さな滝でしたが、脇っちょから懸垂しました

もう一つ小さな二段釜の滝があって懸垂しました
滝壺に飛び込んでもと思ったけど

日が昇って、もう泳いでもいい時間ということで、バチャバチャ。河原が広がって大鷲倉沢の出合はもうすぐです

大鷲倉沢は空が明るく広がっている沢でした
出合からは、小さな滝が連なって上って行きます。ときどき小さな岩魚が足元を走ります
この先昨日の遅れを取り戻せるだろうか

むむっ、この小さな滝には手こずって
ショルダーが重いぞ、足を上げろ、身体が重いんだから引っ張ってくれよ、とかなんとかで、どうにかこうにか這いずり上がり
昨日の遅れを取り戻そうと頑張っているのですが、まだまだ先は長いようです
和賀・大鷲倉沢~和賀岳~辰巳又沢(その2) 2011.8

ちょっと泳いで行ってみてよ、なんて言われて・・・。登れないの、じゃあ戻っておいでよ、なんて冷たいなあ
日差しも強くなって燦々と沢の中にも差し込んでいます。このあたり、巨木の森が和賀山塊らしく(どんなだって)広がってすばらしい

大鷲倉沢の一番大きな滝です
しばらく休憩、右側を登ったってなんかにあるけど、我々は巻きだなあ。ハーケンもハンマーも持ってきてないし、あっても難しそう

何のポーズだよ
右側の藪から木の枝を掴んで腕力登りです。けっこう足元が滑ります。そのまえに水を飲んでいこう

冷たい水が天から降ってきます。うまい

美しい岩盤の上を水が流れていきます

白い岩の上をさらさらと沢は流れて

沢の辺にクガイソウ(九蓋草)が咲いていました
葉っぱが茎に輪状について、それが九階建てになっているのでクガイソウだとか。数えたことはないけれど

むむっ、もう一つ大きめの滝がでてきたぞ。ここは左の岩から草の中のルンゼ状を巻きました。けっこう急だなあ
下の方で何か音が、えぇ、どうした、荷物重いからなあ。少し待ってろよ。四つ足に重さを分散しないとね

とことん明るい小滝が続いています。登れそうだと思ったこの滝は、上の方で詰まって
待ってろよ、お助けヒモを出すからさ
ここを越えると天上の流れ

沢の流れがいちだんと緩やかになり、かなたに山の稜線が見えるようになりました

昨日の遅れは取り戻せそうにないのだけど、のんびりムードです。お風呂で少し身体を冷やしていこう
和賀・大鷲倉沢~和賀岳~辰巳又沢(その3) 2011.8

雪の彫刻、エベレストかマッターホルンか
コンデンスミルクを持って来るのを忘れたなあ

禅庭花(ゼンテイカ)、ニッコウキスゲのことだよ
土手から離れて、沢の中程で咲いていました。大水で流されちゃったのだろうね。仲間はどこだ

水かげんはいかがですか

もっと長湯してていいよ

いやもう結構
充分冷やされました

ヤマアジサイなんだよね、青い花

トリカブト殺人(未遂だったか)事件なんて、あったっけ
種類は多くて、これは○○トリカブト、よくわかりません。無毒のものもあるらしい。食べてみたのかなあ

飛行機が空を真っ二つにして飛んでいきました
まだまだ稜線はあんな高い所にあります

沢の詰めの藪こぎはそんなにはきつくありませんでした。お花畑をそっと歩いて登山道に出ました

高下から和賀岳への登山道に出ました
マルバダケブキかなあ黄色い花、ハクサンフウロ、サイヨウシャジン(たぶん)などがいっぱい咲いていました

和賀岳の山頂はもうすぐです
柔らかな草の中に道は続いていました

そして山頂付近は一面の花盛りです

ハクサンフウロ(白山風露)、風の露でフウロですか
山は霧が多いから

午後4時、山頂到着です。余裕があるわけではないのですが、まあニッコリ笑って
そしてこのあと、とんでもない間違いをしてしまったのでした
和賀・大鷲倉沢~和賀岳~辰巳又沢(その4) 2011.8

前方に小ピークが見えている。そしてマンダノ沢には左に落ちている尾根の向こうを下るんだなと思い込んだ。でも、なんで修正がきかなかったのだろう
地形図を見て尾根の続きぐあいが違うぞと思ったのに
12年前に来たときの記憶と違うぞと思ったのに

お花畑の中のうすい踏み跡を辿ります

花の時期の最盛期は過ぎているのだろうけど、ハクサンフウロはまだいっぱい咲いていました

草原が終わるときつい藪がまっていました
時間に追われているのに、ジリジリとしか進めないので焦ります

あのピークまでとの思い込みが・・・
あのピークの上でも地形図を拡げて、目の前の地形が違うなと思ったのにね。そこから谷に下ってしまった

和賀岳を振り返りました。日没はもう間近です

小ピークへの最後の登りも藪が少々きつい。時間はどんどん過ぎていきます。水のあるところまでは行きたい

時間がないのにこんなものを見つけて。何の巣だったのだろう
いま鳴いているのはウグイスくらいだねえ

いよいよ谷に下ります。かなり長く強烈な藪、こんなとこ下った記憶はないなあ、でも修正するにはもう遅いなあ
日が落ちて、これからはどんどん暗くなるだけです

右側から谷状を合わせ(こんなのあるわけないのだから)水流が出てきてもう薄暗い。テントはもうまともには張れないだろう
足元が怪しくなって、ナメの途中、釜になっている脇の小さなスペースを見つけて今日はここまで
雨は降らないことにしよう
崖から岩は落ちてこないことにしよう

晩飯は豚の角煮丼とスープです
テントの端っこは水の中でした。まあ水を汲むのは楽だったけど

窮屈な体勢だったけど、充分寝てしまったようで、朝です
大体やねえ、ここはどこだよ
和賀・大鷲倉沢~和賀岳~辰巳又沢(その5) 2011.8

なんてこったの沢下り、下り始めてしばらくで右岸に岩室があった。昨日ここまで下れていたらなあ、人生初めての岩室泊まりが出来たのに
岩室は奥行があって前庭も広くて、快適な夜だったかも

そしてなんてこったの沢下り、奥の滝で今日最初の懸垂下降でした。ここから何度もザイルの出し入れが始まりました

左側(上から見ると右側)が緩い傾斜の滝を懸垂下降しました。下から見ると緩そうですが、結構高さがあって上から覗くと恐い
どこにいるのか分からないまま下っています。もう地図も見てないし、下ってしまえばどこか分かるだろう。いいかげんな

この滝はザイルなしでも下れたのかな
なんか滝の多い沢下りです。そして暗いなあ、登りのときの大鷲倉沢と比べると断然暗い。同じ山を巡る沢なのに

すんなり下れないなあと思いながら、またまた懸垂下降です。こんだけ練習すると下りきる頃には大分上手になるんじゃないか
左岸から大きな沢が合流、二俣だねえ。ここはどこなんだろうねえ

ということで、この滝を下って大きな流れの沢に合流しました。沢が左から右の方に流れているねえ。マンダノ沢じゃあなかったねえ
マンダノ沢だったら右から左に水が流れてないとねえ。堀内沢の本流に下ったみたいです
ということは、辰巳又沢の左俣を下ってきたのかあ

どおりでね、なかなか時間のかかる沢下りでした。もうどうしようもない、計画の朝日岳は遥かかなたです
コーヒーを淹れてゆっくりお昼にしよう
ここで地図をじっくり見ました。間違いが始まってから長かったね

そのまま堀内沢を下って、さてあと一日どうしようか。この滝、12年前に堀内沢を遡ったときの「見覚え」があるなあ。もう一つ奥の滝からの大きな巻き下りになりました

大きな大きな木、なんの木だろう

そして河童みっけ、今日はここに泊まろう

マンダノ沢の出合にザックを下ろしました。まだまだ日は高いので、のんびり薪集めと魚釣り
なかなか釣れないってか、じゃあ選手交代

でもって、ビギナーズラック
なになに、サカナが釣れたの、初めてなんだって
釣り竿を放さなくなったぞ、おーい

ここで虻のお勉強を。こいつはキンイロアブ、咬まれるとズキンと痛いです

こいつはイヨシロオビアブ、虻は血を吸うのではなくて、口で皮膚を切り裂いて血を舐めとります

こいつはたぶんウシアブ、大きめなので咬まれると相当痛いと思う。だけどこっちも用心するからね

ウシアブより一回り大きいこいつは、たぶんアカウシアブかなあ。魚釣りの餌になりました
この4種類がこの沢の吸血鬼です。なかでもイヨシロオビアブは多いところでは数百匹の集団でヒトを取り囲みます

薪が十分あるので、明るいうちから

そして、夜

今晩のメニューはグリーン・レッド・イエローのカレーです。岩魚もこんがりと焼けています

燃えろよ燃えろ、お盆休み最後の夜です
そして集めた薪を燃やしつくして
おやすみ

今日は夏瀬温泉に下る日です
なんか雨っぽい


パンを焼いてベーコンを炒めて、朝飯です。ポツポツ降っていた雨がだんだん本格的な降りになりそう
急がないといけないかも

朝日沢の出合を過ぎたあたりで少々増水してきたようです。3人スクラムでオシリのあたりまで水がはじけて、徒渉をやった気分になりました
そのあと、また愚かな道間違いをやったりして、もうヨレヨレです。あれっ、夏瀬温泉に渡る橋はどこよ、もう面倒だなあ、行っちゃえと茶色く濁った流れを対岸に渡ったりもして
過去に4回ほどその橋を行き来しているはずなのに、橋があるのかないのかも覚えていませんでした

始めから終わりまでいろいろ盛りだくさんのお盆休みでした。温泉でゆったり汗と泥を流し・・・ここは南八幡平乳頭温泉の「妙の湯」さんの経営に替わったんだねえ、雰囲気一変したね
かつて山帰りでドロドロの我々を歓待してくれたっけなあ
妙の湯には懐かしい思い出もある
昔の山仲間にまたまた迎えに来てもらって、盛岡へ。途中、お勧めの雫石「ごしょ野」の蕎麦、美味かったです。おおっ、天丼も一緒に食べるのか